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比留間崇之さん

ログハウス、そしてログビルダーの魅力

長野県茅野市でログビルダーとして働き、自宅のログハウスもご自分で建てられたという比留間さん。一本の丸太から手作りするログハウスの魅力をお聞きしました。

ログビルダーを目指したきっかけ

もともと若い時から、ずっと環境問題に興味がありました。特に森林が荒廃してるということを知ってからは、自分にも何かできることがないか探していたんです。

 

ちょうどそのころ、たまたま岐阜県で開催されていた森林保全のボランティアに参加しました。今まで森林伐採は良くないことだと思っていたのですが、実は日本では逆で。木を使うことによって森林が活性化していくということを初めて知って驚きました。

メンテナンス講座を開いた時の模様。



間伐講習会があって、チェーンソーを使って実際に間伐体験した時、本当に楽しかったんです。ログハウスは自分でも作れると知って、国産の木を使っていつか自分でログハウスを建ててみたいなって、思ってしまったんですよ。昔から外国に住んでみたいって思ってたので、森林保全とログハウスと北アメリカのカナダでの生活、その全てが一致したのがログビルダーだったんです。

当時はプロとしてやっていこうとは考えていませんでしたが、たまたまカナダでログハウスの仕事をすることができて、その後日本でも仕事をしていけることになって。今振り返ってみると、たまたまやりたいことが全て重なったのがログビルダーですかね。

人の喜ぶ顔を直接見られるログビルダーという仕事

ログハウスと言えば、薪ストーブ。



 

この仕事をやっていて一番嬉しいのは「ありがとう。」とお客様に直接言ってもらえることです。自分もログハウスという建物が好きだし、できるだけ満足してもらえるものを建てたいと思って仕事をしています。ログハウスを建てたいって人は、どこかしらこだわりがあって憧れてたって人が多いので、ログハウスを建てて自分で住みはじめた後に、「建ててくれてありがとう。」というその一言は、何度聞いても嬉しいです。

また、自由度の高さもこの仕事の魅力だと思います。意外に思うかもしれませんが、ログハウスは自分でこういう風にしたい

木の香りが漂い、見た目も柔らか。



っていう表現の幅が広いんです。普通の一般住宅だと、設計図通りに建てるものだけど、ログハウスだと設計図がありつつも、一部にアーチカットを施したり節の大きな丸太を一本使ってみたり、同じものが2つとないんですよ。

大変なのはどれだけ気をつけていても、無垢の木材は狂いや割れが出てきてしまうことです。強度や耐久性には影響のないレベルなのですが、あまり見た目が良くないとか、何となく心配とのお言葉をいただくことがあります。時には感情的になられたり、悲しそうなお顔をされる方もいらっしゃったりして、そんな時が一番つらいですね。

音が心地よくはね返ります。



住宅の骨組が壁の中に隠され、木質のパネルやビニールクロスなどで仕上げられる家が多い現代では、表面的な欠点があまり見られません。木の温もりや癒し効果を最大限受けるにはログハウスが一番だと信じています。現代の住宅と比べて欠点と思われる部分を努力と工夫で出来る限り小さくし、魅力的なログハウスを立て続けていきたいです。

ログハウスをになう丸太一本にかける思い

ログハウスに使っている丸太には、とことんこだわっていきたいと思っています。

現在も基本的に長野県産のスギの丸太を使っていて、地産地消を目指しています。一般的に冬に伐採した丸太を使うと、木材の水分が少ないので狂いが少ないんです。山に枝や葉っぱを付けたまんま3か月間自然乾燥させると、もっと狂いが少なくなって虫が付きにくいっていう木材になるんですね。手間暇をかけいい丸太を使ってやっていきたし、製材の過程も含めてログハウスを広めていきたいと思ってます。

丸太の切り出し。



私が知っている限りだと、静岡県の天竜ではさらにいい丸太を作っているんですよね。天竜では木材を、満月から新月に向かう水の吸い上げが少ない時期に伐採してます。そうすると伐採時期が11月~2月の間に限られるのと、さらに3か月間乾燥させなきゃいけないっていうのでなかなか経済ベースに乗りにくいんです。

今後は長野県でも丁寧に丸太作りを行って、いい家を建てていきたいって思ってます。いい木材を使うことで、お金が山に還元されてお客様にも喜んでもらえて、その結果林業が経済べースに乗ってくるというのが理想です。

ガードラックアクアを使用してみて

コテバケで塗装中。



以前新しい丸太にガードラックアクアを塗ったとき、ベタッとしている印象がありました。それからしばらくガードラックを使ってなかったんですが、改めて使ってみると、古い木材への吸い込みが少ないので、メンテナンスには結構いいですね。
好みの問題だとは思いますが、個人的にはもう少し木目が見える仕上がりの方がいいかと思います。あとは、ぜひ塗装前に使用しても簡単に洗浄できるような、下準備用のアイテムを充実してもらいたいですね。

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比留間崇之さん

取材エリア
信越エリア
取材ご住所
長野県茅野市

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