木地着色とカラークリヤーの違いについて
2014年7月31日 / 投稿者:Guardlac Staff / カテゴリー: 塗料
こんにちは!
暑い日々が続きますが、皆さんいかがお過ごしですか?
体調など崩さないように気をつけましょう。
今回のテーマは木地着色とカラークリヤーの違いについて。
皆さんはクリヤーの塗料を塗ってしまってから色を直したい、色を付けたいと思った経験はありませんか?
実はそういうお問い合わせは結構多いのです。
その場合、ベストの方法はクリヤーの塗料を剥がしてから木地に着色し直すことなのですが、クリヤーの塗膜を剥がすのはなかなかの手間です。
そこで今回お話するのがカラークリヤー。
カラークリヤーとは、クリヤーの塗料に着色剤を混ぜて色付きのクリヤーにすること。ホームセンターではカラーニスとかいう名前で売られているものです。
では実際に木地着色とカラークリヤーとでは、仕上がりはどんな風に違うのでしょうか。塗り比べて見てみましょう!
まずは左下の写真のような板を2枚用意。今回は次のような流れで塗装を行いました。
【2枚共通】
<素地調整>#150番サンドーペーパーで研磨
【木地着色の場合】
<着色>アクレックスポアーステインオーク
(希釈割合 塗料:水=1:1)
<下塗り>アクレックス木部用ウレタンクリヤー
<研磨>#320番サンドペーパーで研磨
<上塗り>アクレックス木部用ウレタンクリヤー
【カラークリヤーの場合】
※アクレックス木部用ウレタンクリヤーにアクレックスポアーステインオークを全体の内の10%の量を混ぜ合わせる
<下塗り>※のカラークリヤー
<研磨>#320番サンドペーパーで研磨
<上塗り>※のカラークリヤー
さて、そうして出来上がったのが下の2枚です。仕上がりの大きな違いは見てみましょう。
一つ目は木目の出方。木地着色の方が、鮮明に木目が出ています。
これは、冬目(色が薄い部分)は、夏目(色が濃い部分)に比べて材が固く、色が入りにくいために色の濃淡がはっきりと出るのです。(※夏目・冬目が気になる方は調べてみて下さい。)
カラークリヤーの方は、木部用ウレタンクリヤーという樹脂分があるため色のついたフィルムが乗っているイメージで、全体的に同じような色の仕上がりになっています。
二つ目は色。無塗装の状態では材の色に大差はないのに、(希釈の割合は違うものの)しかも同じオーク色を塗装しているにもかかわらず、塗装後はこんなに色が違うのは何故でしょう。それは木地の色の影響を受けたか受けてないか、の違いです。
木地着色の方は文字通り木を染めているので木地の色の影響を受けます。塗料の液体の時の色と、塗ってみたら色が少し違うということがあるのはそのせいです。
カラークリヤーは上記の通り、フィルムが乗っているイメージなので、材の色の影響をあまり受けません。塗料液体の時とほとんど同じ色に仕上がります。(※新規塗装の場合に限ります。)
それぞれの違いを何となくでもわかっていただけたでしょうか。仕上がりや塗装の回数など違いはあります。
皆さまのお好みで選んでみて下さい。
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