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木材塗装の『も!』その3

2013年3月27日 / 投稿者:工藤 貴久 / カテゴリー: 塗料

塗料や塗装を通じてウッディライフを楽しむために参考になりそうな情報を

不定期配信でお伝えしていく、ウェブレターの第3回目。



次回は、もう少し早いタイミングでお届けしようと思います・・・・・

なんて言っていたのに、

私の悪習慣である“先延ばし”により、またまた随分と日にちが経ってしまいました。

これには猛省。



さあ、皆さんの貴重な時間を無駄にはできません。

お話をはじめましょう。


例によって、長くなると思います。

リラックスした状態で、最後までおつき合いいただければうれしいです。

どうぞよろしくお願い致します。



今回から、ようやく塗装の話に突入です。

が、

やはり、ものには順序。

塗料の話を少し挟みつつ、徐々に塗装の話へ移行したく思います。


さてさて、塗装の前に少し塗料の話を。


実は、塗料にも「定義」があります。



「実は」とか「〜にも」というのは余分ですが、

定義というからには、本来は一言一句大切に取扱われるべき。

しかし、そこはそれ・・・

細かな文章表現は別として、意味するところは以下の通りですので、

ポイントを抑えてくださいませ。





「塗料は粘性をもった液体で、被塗物(塗装されるもの)に塗布された後に乾燥して、

皮膜(固体化)を形成することで、被塗物を保護し美観を保つモノ」



近年は、粉体塗料などの存在もありますが、

謳われている「被塗物を美しく保護する」という塗料の命題に変りはないでしょう。





ここで質問です。

『あなたは自動車を所有されてますか?』

『携帯電話をもってらっしゃいますか?』



多くの方がこれらを所有されてることでしょう。

そこで、自動車のボディーを触っている自分、または携帯電話を握っている自分の姿を、

それぞれイメージしていただけますか?



さらに質問をさせてください。

『あなたが触れているのは何ですか?』

(よぉくイメージして、よぉく考えてください)



察しの良い方なら気付かれましたよね?


そうです!

あなたが触れているのは塗料(塗膜)です。



われわれの生活シーンにおいて、

接触距離にありながら、メチャクチャ近い存在であるはずなのに、

意識的には、遥か遠〜い彼方の存在。

それが塗料なんですねェ。



塗料ほど数多くの“身近”なモノに利用されている材料は、類を見ないですね。

それもそのはず、ものづくりの仕上げに使用されるフィニッシング材料なのですから。

でも、

これも意識の外側。まさに『意外』なこと。なんですね。

そうそう、焼き物に使用する“釉薬”も、一種の焼付け塗料ともいえますが・・・。


新幹線や船など、過酷な外界からのストレスを弾き返して

車体や船体を美しく保護し、われわれを安全に移動させてくれている塗料。

逆に、過度なストレスを受けて一部剥がれてしまったりするときだけ

注目される(叱られる)塗膜。

それでも、頑張る塗料(塗膜)。

・・・・・ちょっと、けなげだなぁ〜と思いません?


この『塗料』を英訳すると、2つの言葉が用意されていることを知ります。

(これはン十年前、あるセミナーで日本ペイント株式会社の技術部長様がお話し下さったことです)



それは、Paint と Coating です。

Paint には「描く・色取る」などの美的ニュアンスがあり、

Coating には「覆う・護る」という性能的ニュアンスがある。

まさに、塗料の定義である被塗物を『美しく&保護する』という命題を

表現しています。

(この説明は「いただきっ!」という感じで、方々で活用させていただいております)



ここからは私見ですが、

このPaint と Coating は、

Paint → 美観 → ソフト的要素

Coating → 保護 → ハード的要素

と、それぞれを言い換えることが出来るのではないか?と思います。

ソフト&ハード

そこで大切になってくるのが、両者のバランスではないでしょうか。

用途目的に則した塗料または塗装方法であるか?

ソフトとハードのバランスが問われます。


さて、「バランスを量る」というと、皆さんは両天秤にのせて

重さを量るようなイメージをされませんでしたか?





私は、塗料と塗装における《美観と保護のバランス》は、同心円で量るものだと考えます。

(言葉だけでは表現し辛いのですが・・・)



少し大きめの同心円(二重丸)をイメージで描いてみてください。

そして、内側の円をハード。外側の円をソフト。と見立ててください。



この内側の円の面積と、残った外側の円の面積の比較でバランスを量るのです。



つまり、内側の円が大きいのはハードに偏ったモノ。

内側の円が小さいのはソフトに偏ったモノ。ということです。

(これは、あらゆる“ものづくり”の共通の概念になる気がするのですが)



肝心なのは、ハードが核(内側)になっているということです。

まずは、ハード在りきで、ソフトはそれに付随するものという考え方です。



被塗物を保護(ハード的要素)してこそ塗料といえると思います。



ハードを軽視した、美観(ソフト的要素)だけの塗料や塗装方法で何かを塗布するなら、

その役目は、絵の具に譲ればいいでしょう。

しかし、ソフト要素を持たないハード要素一辺倒の塗料や塗装技法もいただけません。

フィニッシング建材としての塗料の魅力が半減するからです。



バランスが大事なのです。



つまり“牡丹餅”の中から“餅”をとってしまったら、ただの“餡子”になってしまうということ!

です。(全くちがいますが)


では、塗料と塗装方法(工程・技法)におけるハードは、何に由来するのでしょうか?

塗料のハード的要素=被塗物を保護する性能は、塗装部位に由来いたします。

それが、塗料と塗装のミッションです。
 

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