狭い分野で一番を目指す
自分の関わる分野で一番になることが僕の理念だった。企業っていうのは2番3番じゃだめだし、1番になれないものに入っていくべきじゃないんだ。
一番になるものを中心にして、一つ事業の柱を作るとそれに付随するものにも情報は入ってくるし、対応がきちんとできる。どんぐりの背比べになると撤退を考える時に、似たり寄ったりだから踏ん切りがつかなくなるんじゃないかな。
一隅を照らす人になれ
僕の一番の経営哲学っていうのは『分相応にやれ。』ということ。経営者が我慢すべき時に見えを張ったりするからつぶれるんだと思う。苦しい時ははっきりそう言ってみんなに「協力してよ。」と言える経営者がいいと思うね。
分相応にやるとは、自分の力以上のことも以下のこともやらないということ。そういう方が見えを張る必要もへつらう必要もないし力が発揮できるんだと思う。
自分の力を良く掌握して、やり遂げられると思ったらやる。その見極めが大事だと思うし、そういう人が集まってそれぞれが力を発揮できている環境がある企業は絶対につぶれない。すごい力が無くても仕事で結果はだせるし、社員の強みに仕事があって、活かせる形になっていけばいい。
同じ考えの同じような人が集まってしまうと問題が起こった時に、一つのルートしかわからなくて困るんだよね。言われたことをそのままやろうと思わないで、少しでも自分を仕事の中に活かしていって欲しい。寄り道をしていろんな経験を積んで、やり方を覚える方が仕事では絶対強いと思うしね。
他の人がやりたがらない方向に向かいたい
僕はもともとが技術者で、とにかくいいものを作りたい、ほかにできないものをやりたいっていうことにすごくこだわるの。偏屈なのかもしれないけど、人と同じことをするのが大っ嫌いなんだな。
型にはまったことが大嫌いなんで社長としても、同じような会社があっちを向いたらこっちを向きたいんだよ、ほんとに。和信化学には一からずっとこだわってやる社員が多いし、和信化学の商品はまじめな商品だと思う。
時代の変化や流れに多少なりとも関わることで、他がやりたがらない方向に向かって変化し続けるような会社にしていきたいね。
(終わり)